エビデンスという言葉でごまかす人たち

標準治療以外の治療法を否定する人たちが、常に口にするのはエビデンスという言葉です。

それでは、エビデンスというのいったい何なのでしょうか?

医学で用いるときには、EBM:Evidence Based Medicine といい根拠に基づいた医療という言葉です。
簡略化して言えば、統計学的有意差が証明されたものをいいそれをもって証拠として扱っています。

統計学的データは、右に行くか左に行くかわからないときに、少しでも可能性が高いほうを選択しようとするときに使用すべき指針であって、
それを証明とするのは他の科学を志向するものにとってはどうにも理解できないものです。

したがって、この統計データがないものや、統計的データ上で有意差が見られなかった場合は、エビデンスがないと言われます。

新しい治療法や様々な治療法を合わせた治療により効果を上げた場合においても、統計学的データがないということで切り捨てられます。

新しい治療法などは、データがそろっていないためにエビデンスがないとよく言われます。
これはまだしも、それは間違った治療法、効果がない治療法であるということとは、全くイコールではありません。

そこには、大きな可能性が隠されているかもしれないのです。
本来の意味が分からず、エビデンスという言葉を使用することで、自らの言動が正しいと考える人たちには、科学というのが本来なんであるかをもう一度学んでほしいと考えます。