私たちが期待する近未来のがん治療

ブログを開いていただいてありがとうございます。患者の集い・モミの木事務局です。

今回は「私たちが期待する近未来のがん治療」というブログを書かせていただきます。

今回も、患者の集い・モミの木の代表、平林茂の著作より、私たちのがん治療に対する考えをご紹介させていただきます。

現在のがん治療は、体内に発生したがん細胞をゼロにするということを目標に進められています。それは切り取る、殺す、という治療が中心となり、腫瘍巣の縮小や消滅といったことに重点が置かれています。初期のがんで転移する可能性が極めて少ない場合はこの手法が一番でしょうが、遠隔転移した再発がんに対しては、なかなか難しいのが実情です。

現在の医学の水準では、残念ながら治せないということを受け入れて、そのうえで何が一番患者さんにとって重要なことなのかを再認識する必要があります。

最も大切なのは、治療後の副作用が少なく、QOL(Quality of Life=生活の質)が高い、元気でいられる時間の延長でしょう。多くの患者さんが望む治療の方向性は、これではないかと思っています。5年生存率で語られていたものが、旧年が基準になれば、患者さんや家族の生き方も大きく変わってくるでしょう。

がんを抱えた患者さんでも、自分ががんであることを知らなければ、日常生活ではまったく健常者と同じように生活できる方は大勢います。

がんとは、多くの場合、「共生できる病気」なのです。この期間をなるべく延ばすことができる治療への転換を、医療機関は考えていくべきだと思います。

つまりは、がんが小さくもならないが、大きくもならない「長期不変の状態」を作り出し、維持していくことを目指す治療です。そのためには、切って殺す治療だけでなく、「抑えて再生させる」という治療も取り入れていかなければならないと思います。

今までの治療の方針を振り返ってみますと、手術にしろ、放射線治療、化学療法にしろ、それ自体に、がん細胞の増殖を抑える概念は、あまりなかったのではないでしょうか。もちろん、切り取り殺すことで、病気の進行を抑え込んでいるという言い方もあるでしょうが、生き残ったがん細胞の増殖を抑え込んでいくという考え方でないことは事実です。

その部分は、生体が持つ自然治癒力、つまり、免疫力や再生能力に頼りきりになってしまっています。今までは、「これから先は、患者さん自身の力です。医師の範疇ではありません」というところだったのでしょう。

しかし、近年、この自然治癒力を、人の手で、科学の力で強化する方法が発展してきました。免疫細胞療法や、再生医療の分野などです。

ここは、私自身の考え方ですが、近未来のがん治療においては、抗がん剤は腫瘍をゼロにすることを目指すのではなく、免疫の力を最大限に活用して進行を抑え込むために使用されるべきだと考えています。なぜなら、実際に腫瘍巣の増大を食い止める仕事をするのは、免疫機構の役割だからです。

現在、一般的に効果があると信じられている抗がん剤(細胞毒性のもの)は、人体が耐えられるだけ大量に使用されることが原則となっています。免疫系の細胞を含めて、これによって死滅させられた体内の細胞の再生には、まったく目を向けていません。再生の仕事は、患者任せになっています。調和とバランスが崩れた状態で、がんの長期不変状態を作り出すことは、なかなか難しいのではないでしょうか?

21世紀中盤からのがん治療の方向性は、切り取る、殺す、抑える、再生する、この四つをバランスよく組み合わせて、コントロールしていくことだと考えています。

平林茂著 医者の言いなりにならない「がん患者学」P185~P187より

現在のがん治療は、体内に発生したがん細胞をゼロにするということを目標に進められています。それは切り取る、殺す、という治療が中心となり、腫瘍巣の縮小や消滅といったことに重点が置かれています。初期のがんで転移する可能性が極めて少ない場合はこの手法が一番でしょうが、遠隔転移した再発がんに対しては、なかなか難しいのが実情です。

現在の医学の水準では、残念ながら治せないということを受け入れて、そのうえで何が一番患者さんにとって重要なことなのかを再認識する必要があります。

最も大切なのは、治療後の副作用が少なく、QOL(Quality of Life=生活の質)が高い、元気でいられる時間の延長でしょう。多くの患者さんが望む治療の方向性は、これではないかと思っています。5年生存率で語られていたものが、旧年が基準になれば、患者さんや家族の生き方も大きく変わってくるでしょう。

がんを抱えた患者さんでも、自分ががんであることを知らなければ、日常生活ではまったく健常者と同じように生活できる方は大勢います。

がんとは、多くの場合、「共生できる病気」なのです。この期間をなるべく延ばすことができる治療への転換を、医療機関は考えていくべきだと思います。

つまりは、がんが小さくもならないが、大きくもならない「長期不変の状態」を作り出し、維持していくことを目指す治療です。そのためには、切って殺す治療だけでなく、「抑えて再生させる」という治療も取り入れていかなければならないと思います。

今までの治療の方針を振り返ってみますと、手術にしろ、放射線治療、化学療法にしろ、それ自体に、がん細胞の増殖を抑える概念は、あまりなかったのではないでしょうか。もちろん、切り取り殺すことで、病気の進行を抑え込んでいるという言い方もあるでしょうが、生き残ったがん細胞の増殖を抑え込んでいくという考え方でないことは事実です。

その部分は、生体が持つ自然治癒力、つまり、免疫力や再生能力に頼りきりになってしまっています。今までは、「これから先は、患者さん自身の力です。医師の範疇ではありません」というところだったのでしょう。

しかし、近年、この自然治癒力を、人の手で、科学の力で強化する方法が発展してきました。免疫細胞療法や、再生医療の分野などです。

ここは、私自身の考え方ですが、近未来のがん治療においては、抗がん剤は腫瘍をゼロにすることを目指すのではなく、免疫の力を最大限に活用して進行を抑え込むために使用されるべきだと考えています。なぜなら、実際に腫瘍巣の増大を食い止める仕事をするのは、免疫機構の役割だからです。

現在、一般的に効果があると信じられている抗がん剤(細胞毒性のもの)は、人体が耐えられるだけ大量に使用されることが原則となっています。免疫系の細胞を含めて、これによって死滅させられた体内の細胞の再生には、まったく目を向けていません。再生の仕事は、患者任せになっています。調和とバランスが崩れた状態で、がんの長期不変状態を作り出すことは、なかなか難しいのではないでしょうか?

21世紀中盤からのがん治療の方向性は、切り取る、殺す、抑える、再生する、この四つをバランスよく組み合わせて、コントロールしていくことだと考えています。

平林茂著
医者の言いなりにならない「がん患者学」
P185~P187より